はじめに:なぜ生活費を明かすのか?
期間工という仕事は「高収入だけど貯金できる?」と関心を持たれる方が多くいらっしゃいます。私も実際にスバル自動車と豊田自動織機という二社で期間工・派遣社員として働き、そこで得た収入をもとに“リアルな生活費”を記録してきました。本記事ではその実例を、
- スバル(レオパレス寮)勤務時
- 豊田自動織機(派遣アパート)勤務時
という二つのパターンに分けて、収支を明細付きで公開します。
なぜここまで詳細に明かすのか?それは、期間工を検討している方にとって一番気になるのは「実際いくら手取りが残るのか」「どこをどう節約すると貯金が増えるのか」だからです。ネット上には「月5万〜7万円で暮らせる」「年300万円貯金可能」といった記事も多くありますが、具体の場面が想像しにくいものもあります。
そこで本記事では、
レオパレスに住んだ場合の「ほぼ家賃無料」生活 派遣アパートで「家賃はタダでも光熱費は自己負担」の際の収支
このリアルな数字をもとに、実体験を交えて「生活費の内訳」「節約できるポイント」「貯金ペース」を解説。さらにネットに見られる他の期間工経験者の事例とも比較しながら、「自分がこれから期間工になるとしたら」という観点で分かりやすくまとめます。
本記事の読者想定
「期間工って貯まるのかな?」と漠然とした疑問を持っている方 住まいや光熱費、通信費、食費などの生活コストが気になる方 収支を把握しつつ、節約術を実際に取り入れてみたい方
このような方々に向けて、私自身が実践した節約法や意識するポイントも交えながら「等身大の実例」をご覧いただければ幸いです。それでは、次章から早速数字を出していきます!
住居費は「家賃ゼロ」がどれほどありがたいか
● スバル勤務時:レオパレス寮に住んで全費用ゼロ
私は運良く、勤務開始時からレオパレスを会社契約で利用できました。レオパレスは家具・家電付きの単身寮であり、一人暮らし初心者には非常にありがたい設備です。しかも寮費・光熱費・Wi‑Fiに至るまで全てが会社負担。私自身は、一切家賃負担無く生活することができました。
- 寮家賃:0円
- 光熱費:0円
- Wi‑Fi:自己負担(月額約4,000円)
この「家賃&光熱費ゼロ」の環境は、収入から最優先で引かれる支出を抑えるうえで圧倒的なアドバンテージでした。Wi‑Fiのみ自己負担である点を除けば、住まい関連の支出はほとんどゼロ。収支計算の際には圧巻の「スタート地点」に立つことができました。
● 豊田自動織機勤務時:派遣アパート
続いて派遣社員として豊田自動織機に勤務した際も、派遣会社が家賃を全額負担してくれるアパートに住むことができました。
- 家賃:0円(会社負担)
- 光熱費:自己負担(月額約1万円弱)
- インターネット回線:アパート無料(Wi‑Fi含む)
この場合、光熱費が唯一の住居関連コストとなります。スバル勤務時と比べると多少支出が増えますが、住居環境はむしろ向上していたため、月の出費は約1万円程度という計算になります。
通信費と光熱費のリアルな出費
スバル勤務時
Wi‑Fi:月4,000円自己負担 スマホ(格安SIM・3GBプラン):月1,200円
合計:月5,200円
光熱費の支払いがゼロである分、通信費だけで十分に生活が成り立ちました。Wi‑Fiは契約環境によって変動しますが、おおむねこれくらいを想定しています。
豊田自動織機勤務時
光熱費(電気+ガス+水道):月1万円弱 通信費:Wi‑Fi無料、スマホ通信1,200円
合計:月1万1,200円
住環境が整った分、光熱費の少しの負担はありましたが、通信費と合わせても大きな出費ではありません。これもまた、期間工の「住まい代がほぼゼロ」の魅力を裏付ける数字です。
食費のリアル:工場食堂×自炊×出前のバランス
スバル勤務時の食費:月約26,000円
工場食堂(週5日出勤):1食300円 × 約20日=6,000円 自炊費:週7日の自炊で約2万円 出前館・Uber Eats:たまに利用、月数百~千円程度ですが含まず
結果、スバル在籍時は食費合計で 月約26,000円。工場食堂が安く栄養バランスも取れていたため、高価な弁当に手を出す必要がありませんでした。
豊田自動織機(派遣)時:月約33,000円
工場食堂:派遣社員は満額負担のため1食700円 × 約20日=14,000円 自炊費:2万円(スバル時と変わらず) 出前:たまに発生
豊田自動織機時は食堂代が高く、毎月約13,000円余計にかかり、 食費合計約33,000円 となりました。
日用品・消耗品費の実際
初期投資:約10,000円
レオパレスや派遣アパートへの入居時に、調理器具(包丁・フライパン・皿など)、掃除用品、洗剤、トイレットペーパーなどを一式購入。これが 約1万円 かかりました。
毎月のランニングコスト:約1,000円
その後は消耗品や洗剤などの補充で 月約1,000円。節約意識が高かったため、日用品で大きな出費はありませんでした。
交際費・趣味・娯楽:ゼロ交際費&競馬趣味
交際費・飲み会:ゼロ。彼女がおらず、職場での交際も全くなし(職場の飲み会参加費3,500円未使用) 趣味・娯楽費:競馬に月2万円ほど使用。大きなレースでは1回5万円ほど使ったことあり サブスク費用:Amazon Prime・Netflix加入で月数百〜1,000円程度
飲み会や交際による出費が皆無だったことで、大きく貯金に回せる環境になりました。
交通費:ゼロ生活を継続
- 通勤方法:徒歩 通勤交通費:0円(支給もなし)
- プライベートの交通費:0円
徒歩通勤でガソリン・バス・電車費用もかかりませんでした。
貯金ペース:毎月15〜20万円、年間200万円超
月15〜20万円 をコンスタントに貯金 年間貯金額:約200万円(12ヶ月×15〜20万円) 節約意識がなくとも、「住まい無料+娯楽費低め」という環境が自然と貯金を後押ししました
ネット上の実例と比較してみた
期間工一般の支出と貯金事例
- 6ヶ月で約938,000円貯金、支出平均月118,083円 というデータあり
- 1年間で支出約144万円、貯金約306万円 という事例あり
住居光熱費・食費込みで「月5~7万円で暮らせる」「半年で150万円」「1年で300万円貯金」可能という報告も多数
本人ケースとの比較
項目 | 本人(スバル) | 本人(豊田) | ネット平均 |
---|---|---|---|
食費(月) | 約26,000円 | 約33,000円 | 約25,000〜37,000円 |
光熱・通信費 | 約5,200円 | 約11,200円 | 約10,000円 |
日用品費(月) | 約1,000円 | 約1,000円 | 約5,000円 |
交際費 | 0円 | 0円 | 数千〜数万円 |
趣味費 | 競馬2万円/月 | 同じ | 割合低め |
月支出合計 | 約52,000円 | 約66,000円 | 約60,000〜80,000円 |
貯金ペース | 15〜20万円/月 | 同じ | 〜25万円/月 |
ポイント: ネットの平均よりも本記事執筆者は食費が低め、光熱通信費も低く、交際費が完全ゼロという点が貯金を加速させた理由です。
節約テクニックまとめ:実体験から得た知恵
期間工として働く中で、私が特に効果を感じた節約法を具体的にご紹介します。無理なく自然に支出が減る方法ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
● 自炊をベースにするだけで月数万円の差が出る
最も大きな差が出るのはやはり食費です。スバル時代に1日1食だけ食堂を利用し、残りを自炊にしたことで、1ヶ月の食費は 約26,000円 に抑えられました。
具体的な節約メニュー例:
- 野菜炒め(キャベツ・もやし・卵):1食100円程度
- 豆腐・納豆・味噌汁:高たんぱくで低コスト
- 冷凍うどんやごはん+レトルトカレー:非常食にもなる
料理が苦手でも、炒める・温めるだけの簡単なレシピで十分です。外食やコンビニ弁当を常用している人と比べると、月に1〜2万円の節約効果はあります。
● 格安SIM+Wi‑Fiで通信費を半分以下に
スマホは大手キャリアではなく 格安SIM(3GBで1,200円) を利用していました。通話が多くない方や動画視聴をWi‑Fi経由で行う人にとって、これ以上ないコスパです。
通信費まとめ:
- 格安SIM:月1,200円前後
- Wi‑Fi(スバル時代):月4,000円
- 豊田自動織機時代:無料Wi‑Fi付きアパート
格安SIMを導入するだけで、通信費は大手キャリアの1/3〜1/5にまで抑えられます。
● 初期費用の落とし穴に注意(寮とアパートの違い)
レオパレスやアパート暮らしでは、初期費用として 調理器具・掃除道具・洗剤などに1万円程度 はかかります。寮ではこれらが完備されているため、寮配属になる場合はかなり助かります。
● ギャンブル・趣味は「予算制」にする
競馬に関しては、私は自分なりに「月2万円まで」と決めていました。大レースでは5万円を一気に使ったこともありますが、それは貯金が順調にできている月だけに限定。
「使ってはいけないお金には絶対に手を出さない」
このルールを徹底することで、ギャンブルを嗜んでも破綻せずに貯金を維持できます。
● 入社祝い金や満了金を最大限活かす
期間工の大きな魅力の一つに「祝い金・満了金」の存在があります。
入社祝い金:最大30万円超の企業も多数あり 満了金:半年で30万~60万円ほど受け取れるケースも
これらは基本的に手をつけずに貯金へ直行させることで、一気に貯金が伸びます。欲しい物があっても「給料の範囲内で買う」と意識するだけで、資産が安定していきます。
まとめ:結局、月いくらで生活できるのか?
ここまでお読みいただいた方は、すでにお気づきかと思います。期間工生活は、浪費をしなければ 「月3万〜5万円でも暮らせる」 のが現実です。実際、私の場合は以下のような金額で生活していました。
項目 | スバル勤務時 | 豊田勤務時 |
---|---|---|
家賃 | 0円 | 0円 |
光熱費 | 0円 | 約1万円弱 |
通信費 | 約5,000円 | 約1,200円 |
食費 | 約26,000円 | 約33,000円 |
日用品 | 約1,000円 | 約1,000円 |
交際費 | 0円 | 0円 |
趣味費 | 約20,000円 | 約20,000円 |
合計 | 約52,000円 | 約66,000円 |
このように、生活水準を大きく落とさなくても 月6万円台で暮らすことは十分可能 であり、実際に年間200万円以上の貯金ができたという事実がそれを証明しています。
Q&A:よくある疑問に答えます
Q. 節約はきつくないですか?
A. 節約を意識しなくても貯金が貯まるので節約が嫌な場合は節約しなくても大丈夫です。
Q. 本当に友達ゼロでもやっていけますか?
A. はい。期間工仲間は全国から来ているため、あえて深く関わらず一人で過ごす人も多いです。
Q. アパートか寮、どちらがいいですか?
A. 寮は費用面で有利ですが、プライバシーや自炊を考えるとアパートの方が快適です。
あとがき:リアルに語ることの意味
ネット上の情報はキラキラした部分だけが切り取られがちです。「月100万貯金」といった過剰なタイトルを鵜呑みにするのではなく、自分の生活リズムや価値観に合った働き方を見つけることが大切です。
私は、彼女もいなければ交友関係も薄い、まさに“地味な一人暮らし”をしてきました。それでも振り返れば、派手さはなくとも確かな生活基盤と資産を手に入れることができたと感じています。
期間工という選択は、単なる“稼ぐ手段”にとどまらず、「今の生活を見直すきっかけ」にもなり得ます。もしこれから期間工を検討されている方がいれば、本記事のデータと体験が何か一つでも参考になれば嬉しいです。