期間工のすすめ

【保存版】期間工の食堂事情まとめ|スバル・豊田自動織機で働いた私のリアル体験から語ります

期間工生活における「食」

期間工という働き方は、想像以上に体力を使います。1日8時間以上の立ち作業、汗だくになる夏場の工場、交代制による生活リズムの乱れ——これらを乗り越えるためには、日々の食生活が非常に重要な意味を持ちます。

私はこれまで、スバルと豊田自動織機という2つの大手メーカーで期間工・派遣社員として働いてきました。寮には入らず、スバルのときはレオパレス、豊田自動織機のときはアパートでの生活をしていました。その中で、工場の食堂を毎日のように利用し、自炊やコンビニ食も織り交ぜながら生活してきました。

本記事では、私自身の体験をベースに、期間工にとっての「食堂」という存在がどれだけ重要で、どのような特徴があるのかを徹底的に解説していきます。

スバルの工場食堂は「安くて旨い」典型的な優良食堂でした

毎日の昼食は食堂で

まず、スバルでの生活についてですが、私は寮ではなくレオパレスでの生活だったため、朝と夜の食堂利用はしていませんでした。ただし、昼食は毎日、必ず工場内の食堂で食べていました。というのも、工場作業においては昼休みが決まった時間に一斉に与えられ、他に選択肢がほぼないという事情もあります。

メニューは3種類、選べる楽しさもある

スバルの食堂では、大まかに以下の3種類のメニューが用意されていました。

  • 定食メニュー:とんかつ、唐揚げ、ハンバーグ、焼き魚など日替わり
  • 麺類:ラーメン、うどん、そば、カレーうどんなど
  • カレーライス:ベーシックなカレーに時折トッピングメニューも追加

この中で、定食メニューには小鉢が2つ選べる仕組みがあり、これが意外と満足度を高めていました。味噌汁は当然のようについてきて、全体としては300円程度でかなりのボリューム感と満足感が得られる内容でした。

味の評価は「ふつうに旨い

食堂の味は「冷凍食品っぽいな」と感じるメニューもありましたが、全体としては日本の企業食堂としては平均以上のクオリティだったと感じています。少なくとも、「まずい」と感じたことは一度もありませんでした。

豊田自動織機の工場食堂は「割高なボリューム不足」が難点

同じ工場食堂でもここまで違うのか?

豊田自動織機では、私は派遣社員として働いていました。ここで最大の問題となったのが、食堂の料金体系です。

正規の期間工や社員は補助がつくため、1食300円程度で食べられますが、派遣社員は全額負担となるため、同じメニューでも約2倍の価格(600〜700円)がかかります。

この時点でコスパはかなり悪く感じます。

味の評価は「悪くないが、印象に残らない」

正直、味そのものが不味いわけではありません。メニューもスバルと大きな違いはなく、定食や麺類、カレーが基本。ただ、ボリュームが明らかに少ないのです。特にハンバーグ定食などは、ハンバーグが非常に小さく、食後に満腹感が得られませんでした。

そのため、私は自然とボリュームのあるカレーライスを選ぶ頻度が高くなりました。味よりも「腹が満たされるかどうか」でメニューを決めていた感覚です。

小鉢の料金システムも気になった点

スバルでは小鉢が定食に含まれていたのに対し、豊田自動織機では取った小鉢の分だけ料金が加算される仕組みでした。これは、価格面での不満をさらに増幅させる要因でした。

コンビニ飯に逃げる日々とその現実

工場内にもコンビニがあるが…

私が勤務していた工場には、敷地内にコンビニがありました。徒歩で約5分ほどかかりますが、食堂と同じくらいの距離感だったため、気分転換にコンビニを利用する人も多かったです。

派遣社員の悲しき選択

豊田自動織機勤務時代は、食堂が高額だったため、外部のコンビニでおにぎりやパンを事前購入して持参することもありました。1食700円を出すのが惜しかったからです。

同僚たちの間でも、パンやエナジードリンク、カップ麺などが人気で、節約派はコンビニ食でやりくりしている人が目立ちました。

コンビニ飯の限界

ただ、コンビニ飯には明確な限界もあります。おにぎりやパンでは栄養が偏りますし、食後の満足感があまり得られないのです。栄養面や健康を意識するなら、やはり食堂に軍配が上がると感じていました。

自炊生活の実態とコツ

自炊は節約と健康のバランス取り

私はスバル勤務時代にはレオパレス、豊田自動織機勤務時にはアパートに住んでおり、どちらも寮の食堂は利用していませんでした。そのため、朝と晩は基本的に自炊でした。

正直なところ、はじめの数週間はコンビニ弁当やレトルト食品で済ませる日もありましたが、健康面と経済面を考えると、やはり自炊が最も合理的でした。

食費は月2〜3万円。主食は納豆・豆腐・野菜炒め

自炊メニューはシンプル

朝:納豆、白ご飯、味噌汁(インスタント) 夜:野菜炒め、冷や奴、もしくは鍋

調理時間は15分以内。肉を使うのは週に数回、基本は豆腐・納豆・キャベツ・もやし・にんじん・玉ねぎで構成される健康意識高めなラインナップ。

「節約」と「労力の少なさ」「栄養価」のバランスを重視した結果、こうなりました。

食費は1ヶ月あたり2〜3万円で収まっており、かなりコスパの良い生活だったと思います。

自炊のメリット・デメリットまとめ

メリット

節約になる(1食100円〜200円程度) 栄養バランスを自分で調整できる 料理スキルが自然と上がる

デメリット

疲れて帰宅した日に自炊するのが辛い 洗い物がめんどう 最初は食材の買い方・使い方に戸惑う

とはいえ、習慣化してしまえばそこまで苦ではありません。特に野菜炒めは最強のズボラ料理です。肉なしでも十分おいしく、火も通りやすく、冷蔵庫の残り物処理にも使えます。

周囲の期間工たちの食生活

私のように自炊+食堂という生活スタイルの人もいれば、毎日コンビニ弁当で済ませている人もいました。

ある派遣仲間は「一度も米を炊いたことがない」と話しており、朝も夜もコンビニか外食。1ヶ月の食費が5万円以上に跳ね上がっていました。

別の人は、業務スーパーの冷凍食品だけで暮らしているという強者も。冷凍チャーハン・唐揚げ・冷凍うどんをローテーションするだけの生活で「考えるのが面倒だから」と言っていました。

このように、期間工といっても、食生活のスタイルは千差万別です。ただし共通していたのは、「工場食堂はだいたい利用している」という点です。

それだけ、昼食時の食堂の存在感は大きいということです。

食堂の混雑事情と一人飯の現実

昼食時はとにかく混む

特にスバルでは、昼休憩の時間が全員一斉なので、食堂は非常に混み合います。12時ちょうどに食堂へ向かっても、すでに長蛇の列ができていることも珍しくありません。

ピーク時を避けて少し時間をずらすのがコツですが、班の作業スケジュールによってはそれも難しい。結局、15分くらい並ぶのが日常になっていました。

基本は一人で食べる。仲良しグループも一部あり

私は基本的に一人で食事をしていました。周囲にもそういう人は多く、むしろグループで食べている人の方が少数派だった印象です。

黙々とスマホを見ながら、あるいは静かに咀嚼しながら、休憩時間を“消化”している感じでした。

もちろん、同じ寮の仲間同士や、年齢が近い者同士で仲良くなって食べている人もいましたが、それは全体の3割くらいという肌感覚です。

「食」を通して見えてきた人間関係と階層

工場内の食堂というのは、実は無言の階層が露骨に見える場所でもあります。

派遣と正社員で明らかに違う会話の空気

たとえば、同じ食堂内でも、正社員グループは笑い声が絶えない。一方で、派遣社員や期間工グループは黙々と食べている。もちろん偏見ではなく、現場での実感です。

また、食堂の中央や壁側など、座る場所にもなんとなくの“住み分け”ができていて、空気が違うんです。

スーツ姿で食べている技術系社員と、作業着姿で食べる我々。誰も明言はしませんが、そこには確かな「分断」がありました。

食堂は、職場の“縮図”だった

食堂での食事は、ただ栄養を摂取する場ではなく、職場のヒエラルキーや人間関係を垣間見る場でもありました。

誰と食べるか、どこに座るか、何を食べるか――その選択が、ある意味でその人の立場を映す鏡になっていたようにも感じます。

まとめ|期間工の「食堂事情」は想像以上に重要

期間工の生活において、「食」はただの燃料補給ではありません。

それは仕事を続けるためのメンタルケアであり、経済管理の軸でもあり、健康を支える基盤でもあります。

そして工場の食堂は、その食生活の中核を担う存在です。

私の実体験から言えることはこうです:

食堂の質と価格は、職場の満足度に直結する 節約したいなら自炊と併用がベスト 派遣や期間工でも、賢く食べればコスパ良く生活できる 食堂の「空気感」も、職場の人間関係を映す

食べるものは、あなたの体と心を作ります。

そして、それは働く上での持久力や幸福感にも直結します。

これから期間工として働く方には、ぜひ「どこで、何を、どう食べるか」を戦略的に考えてほしいと思います。

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